本当に雑記

ずいぶんと御無沙汰です。

ここ数カ月の国際情勢をみるに、書くべきネタには困っていないのですが…北朝鮮、ボストン爆破テロ、靖国参拝などなど

安倍政権は怖いくらいにうまくいっていて、叩く材料がないマスコミはずいぶんと暇をしていたと思うのですが、昨日の朝日新聞朝刊あたりでは、成長戦略の会議がばらばらでちゃんとまとめられないんじゃないの?というようなことが書いてありました。日刊紙の文句はこのくらいが限界ですかね。

もっとも金融緩和と財政出動をあまりに難なく切り抜けることが出来たために、この政権の国内向け「戦後レジームからの脱却」のいちばん肝になるのがこの成長戦略の実行、ということになります。既に出ているばらばらなメニューとともに、6月に出る2つの会議の方針が参院選後勢いに乗って(斬新的にでもいいから)いかにやれるか。

そんななかユニクロ柳井会長の先進国のサラリーマンをえぐるようなインタビューが。聞き手はよく突っ込んだ質問をしているなと思いました。
分厚い中間層(とそれに基づく社会の安定)という理想はしばらく不変のものだと思いますから、とても受け入れられる内容ではないですね。未来をみる目はあるのかもしれないが、企業の社会的責任というものを放棄している。私企業が国家の上をいき、一部金融機関が強欲を隠さず、「国民経済」は融けてゆく…。(筆者は必ずしもTPPに絶対反対ではないのだが)どこかの雑誌か新聞かで京大の佐伯啓思教授がTPPに反対する論調の文章を載せていた中で、経済の国境が低くなり過ぎることへの危惧を述べており共感できるところがあったのを思い出す。

仮に柳井氏の予測が現実となった未来が訪れたとして、高度成長が南米からアフリカまで地球を一周するころには想像がつきませんな。

「なんだてめぇはまだ朝日を取ってるのか」と言われそうですが、靖国参拝に対する二日連続の荒唐無稽、厚顔無恥、支離滅裂な社説をみるに、いよいよ堕ちるとこまで堕ちたな、と。4月の紙面改定以降はよりより次元が下がった感。


円安株高を背景に、いままで後ろに控えてきた政治論議がそろそろ前面に出て来ましたね。

しかし、政治問題というのは失敗して支持率が下がることはあっても、成功して上がることはない。要するに国民の興味関心が低い。難しいね。この意識の変革もこの政権に課せられた使命と言える。

ここにきて相当突っ込んだ発言が見られますが、特に気になるのは、安倍首相の日韓併合に対する発言と、茂木経産大臣の原発に対する発言ですかね。やや行き過ぎたのでは。特に茂木大臣のは失言でしょう。普段盤石な人が口を滑らせると気の緩みをすぐに指摘されるからね。

それ以外はほぼ完璧でしょう。憲法集団的自衛権に関しても、持論を述べつつ行政の長としての枠をわきまえた発言などが特に評価できる。表現や踏み込み方が丁寧かつ鮮やかで、ややロマン風に述べれば芸術的とさえ言えますな。のさばる経団連を抑えているあたりも流石。ここまでプレス対応がうまいのはどこ仕込みの術なのか。

さらに中韓両国にこびない姿勢は流石。民主党もさることながら、歴代自民党政権も不要な拝領が目立ちましたからね。適度な距離を保てば十分、「歴史や伝統の上に立った私たちの誇りを守ることも私の仕事だ。それを削れば関係がうまくいくとの考えは間違っている」という発言はまさに本質を突いている。ここまで言えるようになった、やっとここまできたんだね日本は。以前にも書いたが、こちらから「機嫌を直して会ってください」と言う必要ははっきり言って全くない。

総じて、安倍晋三は以前とは一皮も二皮もむけたという印象を持ちます。そして、「政権、仕事してるなぁ〜」

三年間の鬱屈した視界が一気に晴れ渡ったという趣き。

そろそろ筆者の文章も上擦ってきたのでこの辺で。