自民党総裁選、はじまる

26日投開票だそうで。

民主党がダメすぎて首相の座が見えてきたから手を挙げた、という総裁選で、あんまり争点がはっきりしないから、消去法でいくしかない感じか。

※2013年までは、自民が勝っても民主が勝ってもねじれです
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/giin/180/giinsu.htm

民主党・新緑風会88
自由民主党たちあがれ日本無所属の会87
公明党19
国民の生活が第一12
みんなの党11
日本共産党6
社会民主党・護憲連合4
みどりの風4
国民新党3
新党改革2
新党大地・真民主2
各派に属しない議員4
正副議長 各1、沖縄社会大衆党 1、無党籍 1
(自公あわせても242議席中106議席)

石破は有力候補とされているが、別にタカ派ではないよね。むしろ農水行政に期待したほうがいいんじゃないの。安全保障に通ずるという利点とあのしゃべり、そして特に欠点はないことがなんとなくの人気を生んでいるのかアメリカにモノを言える大臣になってほしい。残念ながら政治的には、沖縄の泥沼に足を踏み入れない方が得策。
政調会長を交代したタイミングが、結果的によかったね。


石原は石・石対決のもう一方の有力候補のように語られているが、この人は親父が慎太郎ということをのぞいたら何が残るのだろうか。そもそも下野3年で政権交代ならずという、かなり無理のある問い方をするなら、本来この人も十分責任あるわけで。稚拙な国会対策や支持率不振の責任をかぶらずに谷垣を追い込むというのは、親父の言っている「我欲」に他ならないのでは。そんな責任は最初からない、というのなら、潔く現総裁を応援すべきで、それが一番筋が通っている。
総裁選前の発言、尖閣に攻めてこない発言、福島サティアン発言等、失言癖があるのが致命的かな。番記者が政治家に食い込まず、金魚のフンにしかなっていない今、「多少の女性関係や失言は阿吽の呼吸で報道しない」、という時代じゃないからね。
大連立主義者の渡辺恒雄が推すのはわかる。でも神輿担ぐのがナベツネ、森、青木って…開いた口がふさがらんよね。


安倍。首相時代、参院ねじれでさんざん苦しんだのに出馬した気概はかう。町村が安倍に自重を促したのが問題とか言う向きもあるが、町村からしてみれば森と会長自身が止めろと言ってるのに出るほうが非常識、という感じだろう。僕もむろん安倍支持だが、だからこそ「今じゃない」とも感じる。一部のネットの人気が世論を動かそうとするのは結構だが、その文言に自身とその陣営が取り込まれて目がくらんではならない。首相を投げ出したというイメージは一般にはあるのだから(たとえそれが報道起因だとしても)。
野田内閣が官僚べったりなので、次にこの人がなるとねじれ国会で官僚とも闘うというのは無理があるんじゃないかという感じがする。理念は立派だから、長期政権を担ってほしいんだよね。次は野党もばらばらだろうから、どうせ維新と組むなら3分の2を目指してほしい(いい意味で維新のお目付け役・後見が妥当かと)。仮にこの総裁選が派閥の論理で決まった時に、すぐに行動するのは止めたほうがいい。あくまで政界再編の核として期待している。

町村氏は、清和会会長なので派閥主義の権化のように言われているが、今や清和会も50人足らず。おまけに候補を一本化できないという体たらくなので、人事においてもそんなに影響しないんじゃないかと。「お友達内閣」にしても「閣内不一致」にしてもどこがいけないのか今でも全然わかんないんだけど…。信頼できる友人を起用するのは能力さえあれば当たり前だし、閣僚間で議論するのも何も悪くない、小泉内閣なんて閣内不一致によって無駄が洗い出されたようなもの。

保守の論理 「凛として美しい日本」をつくる

保守の論理 「凛として美しい日本」をつくる

著書を読んだけど、後半の私的な内容はともかく、前半は保守本流の至極まっとうなことが書いてある。

この人は、党三役をやったことがない(小泉みたいな超人は別だがw)ので、決選投票でキャスチングボードを握って要職に就いた後、次の次の総裁を狙っているような感じがしないでもない。安倍の反動で安定感の福田が就任した時のように。少なくとも次の一年は自民が衆院選勝っても参院ねじれだからね。その意味では大連立を模索するのはある意味では妥当。


氏はどのくらい票を取り、宏池会(古賀派)は決選投票で誰に入れ、谷垣と分裂して要職に就けるのか、ということだけでしょう。それ以外にあまり興味はない。売名とはいえ、ちょっと慌てた感はある。


マスコミが異常なまでに民主党を叩かないので、自民もダメみたいに印象づけられている。過去の民主党のような不当な審議拒否はせず、立法に努力しているという責任感が伝わらないのがつらいところ。