朝鮮民主主義人民共和国国務委員会委員長の声明

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3165305.html

 朝鮮民主主義人民共和国国務委員会委員長の声明

 最近、朝鮮半島情勢が前例になく激化し、刻一刻、一触即発の危機状態に陥っている深刻な状況で、国連の舞台に初めて行った米国執権者の演説内容は世界的な関心事であると言わざるを得ない。

 ある程度推測したものの、私は、それでも世界最大の公式の外交舞台であるだけに、米国大統領なる者が以前のように自分の事務室で即興的になんでも出任せに言い放ったのとは多少区別される型にはまった準備した発言でも行うものと予想した。

 しかし、米国執権者は情勢緩和に役立つそれなりに説得力のある発言どころか、わが国家の「完全破壊」という歴代のどの米国大統領も口にしなかった前代未聞の横暴非道な気違いじみた発言を行った。

 怖じ気づいた犬がよりほえ立てるものである。

 トランプに勧告するが、世界に向かって物を言うときは当該の語彙を慎重に選択して相手によって使い分けるべきである。

 我々の政権を交代させたり、体制を転覆させるという威嚇の枠を超えて一つの主権国家を完全に壊滅させるという反人倫的な意志を国連の舞台で公言する米国大統領の精神病的な狂態は、正常な人まで事理の分別と冷静さを失わせる。

 今日、私は米国大統領選挙当時、トランプについて「政治門外漢」「政治異端児」と嘲弄した言葉を再び想起することになる。

 大統領になって世界の全ての国を威嚇、恐喝し、世界をかつてなく騒がせているトランプは、一国の武力を掌握した最高統帥権者としては不適格であり、彼は確かに政治家ではなく、火遊びを好むならず者、ごろつきに違いない。

 あからさまな意思表明によって米国の選択肢について説明した米国執権者の発言は、私を驚かせたり立ち止まらせたのではなく、私が選択した道が正しく、あくまでも進むべき道であることを実証した。

 トランプが世界の面前で私と国家の存在そのものを否定して侮辱し、わが共和国をなくすという歴代最も暴悪な宣戦布告を行った以上、我々もそれに相応する史上最高の超強硬対応措置の断行を慎重に考慮するであろう。

 言葉の意味も分からず、自分の言いたいことだけを言う老いぼれには行動で示すのが最善である。

 私は朝鮮民主主義人民共和国を代表する人間としてわが国家と人民の尊厳と名誉、そして私自身の全てを懸けてわが共和国の絶滅を言い放った米国統帥権者の妄言に対する代価を必ず受け取るであろう。

 これはトランプが好む修辞学的表現ではない。

 私は、トランプが我々のどの程度の反発を予想してそのような奇怪なことを口にしたのかを深く考えている。

 トランプが何を考えたのであれ、それ以上の結果を見ることになるであろう。

 米国の老いぼれ狂人を必ずや火で制するであろう。


 チュチェ106(2017)年9月21日 金正恩