自民党総裁選、民主党代表選、政治劣化

うーん、なんだか混沌としてきましたね。

まず、自民党総裁選。
現職総裁の谷垣禎一、元首相の安倍晋三、元官房長官町村信孝、元防衛相の石破茂、現職幹事長の石原伸晃、元防衛相の林芳正が立候補の見通しとの報道。

谷垣。総裁選前に解散がない限り、再選は厳しいでしょうね。選挙に負けてもいない人間を「選挙の顔にならない」というだけで降ろそうという動きは、麻生降ろしの二の舞にしかならないので、最初は順当に再選支持だったんだけど、党首会談等のゴタゴタを見て失望した。不信任案棄権は論外。特例国債法案を人質にしたのもいただけない。自分が与党になったとき仕返しされる可能性がある。

安倍。政権を投げ出したイメージ、と言われるが、事情が事情だから。保守系評論家が推してるみたいだけど(三宅久之とか引退したんじゃなかったのかwむしろタックル劣化してるから出てくれw)。経験がね…官房長官、首相って、いくら小泉の後継指名があったからってちょっと無理があったかと。元首相だけど若いんだし、主要閣僚経験したらいいのでは。防衛庁格上げ、教育基本法改正、国民投票法なんかは妥協もありつつ立派なんだけど、現実問題としてイデオロギー的な政策って支持率あがんないんだよね。長期的には超重要なんだけど、なにしろ短期間の効果が目に見えない。それから、この人ここで首相になってもし失敗したらあとがないよ。前のめりだと思うんだけどなあ、保守の本命?かどうかわからんけど、まだマイナスイメージあるしとっておくべきかと。清和会割って出るほど焦る場面じゃないと思う。派閥会長に逆らって出馬しようなんて小泉以前じゃ考えられなかったかとw

町村。安定感。意外かも知れんが、個人的にはこの人に首相になってもらいたい。堅実だし、はっきりした保守だし、経験あるし、長老から文句も出ないだろうし。世代的にも順当だと思うんだけどな。消費増税の立役者だから、参院ねじれもそこそこ動くのではないかという期待も込めて。清和会会長だし、一昔前なら確実だったと思う。TPPにも慎重。ただ、公共事業積極派なのが玉にキズ。

石破。選挙の顔にはなるだろうけど…。自民党なら防衛はやってくれるだろうから、経済なんとかしてほしいんだけど、できるだろうか。元農水相だし、TPP参加は遠のくかもね。軍事ヲタクのイメージばっかり先行してるけど、実際政権もったらどうなんだろうか。

石原伸晃。親父のブランドイメージw 口が軽いよね。執行部の一員だし幹事長としての運営もなんだか。まだ若いんだし。むしろ親父の慎太郎に国政復帰してもらいたいけどねw尖閣が予期せぬ形で持って行かれたのは残念だが、逆に国政復帰の環境は整ったんじゃないの。政界再編後の保守政党党首っていうのが理想だな個人的には。

林。申し訳ないが「誰?」 仮にも現執行部だしね。参議院議員だし本人も当選する気はなく、小泉や麻生と同じ売名行為だろうね。べつにそれは批判されるべきものではないけど。


民主党代表選で細野擁立の動き、っていうのが象徴だけど、党首が実力じゃなくて完全に顔で選ばれるようになってるよね。小選挙区制選挙の弊害、政治の劣化。安易な基準で選ぶな、本当に。野田だって三日間で決まったくせに「政治生命かける」とかほざいて居やがる(前任者よりマシだったからよかったけど)。世論調査にまどわされる必要はほとんどないんだから。過去の総裁選で学べよ。

世論の曲解 なぜ自民党は大敗したのか (光文社新書)

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改革の後継者としての町村を期待してる(北海道新幹線は確実に造るだろうけどw)。

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http://www.asahi.com/politics/update/0906/TKY201209050833.html

細野氏、民主代表選に出馬検討 前原G、自主投票へ
 細野豪志環境相は5日、民主党代表選(21日投開票)に立候補する検討に入った。党の中堅・若手議員が6日に立候補を要請するほか、前原誠司政調会長のグループは細野氏の立候補を前提に自主投票の方針を決定。党内で細野氏への支持が急速に拡大しており、立候補するとの見方が広がっている。野田佳彦首相との激戦は必至だ。

 細野氏は5日夜、都内で小川淳也衆院議員や田村謙治政調副会長ら約10人の若手議員らとの会合に出席した。その場で代表選立候補への意向を問われた細野氏は「白紙だ」としたうえで、「民主党が政権の座を失ってしまうと、自分たちの目指す復興もできなくなる」とも強調。立候補への意欲もにじませた。会合後、細野氏は「若手議員からいろいろ話が聞けてよかった」と記者団に語った。